髪のボリュームがないと、実年齢より老けて見えたり、全体の印象が暗くなったりすることがあります。トップがぺたんとすると顔の輪郭も強調されやすくなるため、いくらメイクやファッションに気をつかっていても魅力が半減してしまうのです。
本記事では、髪のボリュームが減ってしまう原因と、その対策について詳しく解説します。
髪にボリュームがなくなる理由
髪のボリュームがなくなる理由は1つではありません。年齢や髪質、生活習慣、頭皮の状態など、さまざまな要因が関係しています。原因を正しく理解し、それにあわせた対策をおこなうことが、ふんわりとした髪を取り戻す近道です。ここでは、代表的な原因を4つ解説します。
加齢により髪にハリとコシがなくなる
年齢を重ねると、髪の主成分であるタンパク質「ケラチン」が減少していきます。ケラチンが不足すると、髪にハリやコシがなくなったり、全体のボリュームも感じられなかったりと、さまざまな影響をおよぼします。
また、髪のボリュームには女性ホルモンの分泌量も重要です。女性ホルモンは年齢とともに少なくなり、髪の状態に大きく影響します。特に更年期を迎えるころには、髪が細くなったり、本数が減ったりなど変化を感じる方も多いのではないでしょうか。こうした変化が起きる前にケアしてあげることが大切です。
髪質によりボリュームが出ない
髪の太さや質感は生まれつきであるがゆえに、細くて柔らかい髪質の人は、全体にボリュームが出にくいといわれています。特に湿気の多い日には髪が重たくなり、根元からぺたんと寝てしまいやすくなるため、注意が必要です。
髪が細くてスタイルが決まりにくい「猫っ毛」の髪質を持っている方は特に注意してください。スタイリングが上手く決まらず、ストレスを感じやすい方も多いのではないでしょうか。悩みを解決するためには、髪質にあったスタイリング剤や乾かし方を意識し、自然なボリューム感を引き出してあげましょう。
頭皮のベタつきで髪がペタッとする
頭皮が皮脂でベタついていると、髪の根元が立ち上がらず、全体がペタッと見えてしまいます。皮脂でベタついてしまう原因は、体質やホルモンバランスの乱れ、食生活や睡眠不足などの生活習慣だといわれており、人によって異なります。
また、皮脂をしっかり落とそうとして洗浄力の強いシャンプーを使いすぎると、逆に皮脂が過剰に分泌されてしまい、かえって逆効果になる可能性があるため注意が必要です。皮脂のベタつきを抑えるためには原因を特定し、頭皮環境を整えてあげましょう。
髪が傷んで細く柔らかくなる
髪がダメージを受けることでもボリュームは減少するといわれています。ダメージを受ける要因はさまざまで、紫外線やヘアカラー、アイロンの熱、ブラッシング時の摩擦など、日常生活でも蓄積するため注意が必要です。ダメージが蓄積すると、髪は徐々に細く、そして柔らかく変化してしまいます。
こうしてダメージが進行した髪はコシを失い、ボリューム感が出にくくなるのです。特に、毛先にかけてボリュームがなくなると、全体のシルエットが崩れ、老けた印象に見えてしまう原因にもなりかねません。髪が傷まないように日常のヘアケアではダメージを極力防ぎ、補修成分を含んだアイテムでしっかりケアしてあげましょう。
髪をボリュームアップさせる方法
髪にボリュームがないと、全体の印象がさみしく見えたり、実年齢より老けて見られる可能性があります。では、髪をボリュームアップするにはどうしたら良いのでしょうか。
実は、髪のケアや日常生活に少し気を配るだけで、ふんわりと立ち上がる印象的なヘアスタイルを実現可能です。ここでは、髪のボリュームをアップさせる具体的な方法を5つ解説します。
シャンプーで髪に栄養補給をする
髪のボリュームを出すためには、まず頭皮と髪そのものに栄養を与え、コンディションを整えてあげましょう。髪に良い栄養を豊富に含んだシャンプーを使えば、頭皮と髪の栄養補給に効果が期待できます。
特に注目したいのが、アミノ酸系のシャンプーです。アミノ酸は髪の主成分であるケラチンと相性が良いため、栄養補給に適しているといわれています。ただし、すべてのアミノ酸シャンプーが自分の髪に合うとは限りません。配合されている洗浄成分や添加物によっては頭皮トラブルを引き起こすこともあるのです。
そのため、シャンプーを選ぶ際は、髪質や頭皮の状態にあわせて慎重に選びましょう。自分にあったシャンプーを継続して使用することで、髪にハリやコシが生まれ、自然とボリュームが出やすくなっていくはずです。
ドライヤーの当て方を工夫する
髪を乾かす際のドライヤーの使い方を見直すだけでも、仕上がりに大きな差が出るのをご存知でしょうか。根元に空気を送り込みながら、髪を軽く引っ張るようにして乾かすと、立ち上がりが生まれやすくなります。
乾かす方向にもコツがあり、根元を上に持ち上げながら風を当てることで、髪の毛がふわっとした印象に仕上がります。さらに、温風でしっかり立ち上げたあとは、冷風を使ってスタイルキープするのもポイントです。
ただし、熱を長時間当てすぎると乾燥やダメージにつながるため、乾かしすぎには注意してください。適切なドライヤーの使い方をマスターすれば、日常のスタイリングでもボリューム感を意識した髪型を保ちやすくなるでしょう。
育毛剤や美容液など専用アイテムを取り入れる
髪質にあったシャンプー以外に、育毛剤や頭皮用美容液を取り入れるのもおすすめです。育毛剤や頭皮用美容液には、頭皮に潤いを与える成分や血行を促進する成分が含まれているため、毛根の活性化が期待できます。
特に、年齢とともに髪のハリやコシが失われてきたと感じる方には、これらを用いて早めにケアしてあげましょう。ただし、育毛剤や美容液は即効性よりも継続性が求められるため、早いうちから習慣化して使うことが大切です。自分の頭皮に合った製品を選び、毎日のケアに取り入れれば、健康的な髪の土台を育てる助けとなるでしょう。
ヘアアレンジやヘアスタイルでボリュームを出す
髪のボリュームが気になる場合は、ヘアアレンジやスタイルの工夫によって見た目の印象を大きく変えることもおすすめの方法です。ブローの際にトップに立ち上がりをつけるだけでも、ふんわりとした印象を与えられます。ブロー以外にも、編み込みやねじりを加えるアレンジや、パーマをかけることで、全体的なボリュームアップに効果が期待できるでしょう。
特に、イベントや特別な日のスタイリングにはこうしたアレンジが効果を発揮し、顔まわりを華やかに見せてくれるメリットもあります。髪そのものが細くてボリュームが出にくいという方でも、スタイルを工夫することで悩みをカバーする方法が見つかるでしょう。
生活習慣・食習慣を改善する
髪のボリューム不足を根本から改善したいなら、生活習慣や食習慣の見直しが重要です。タンパク質やビタミン、ミネラルをしっかり摂り、バランスの取れた栄養を摂取することで、髪の成長促進に効果が期待できます。
食事以外には、質の高い睡眠も髪にとっては欠かせません。なぜなら、質の高い睡眠はホルモンバランスの安定につながり、抜け毛や薄毛の予防にも効果が期待できるためです。また、ストレスの蓄積も髪には悪影響を与えるため、リラクゼーションや趣味の時間を確保し、デトックスすることも大切です。
このように、日常生活を見直すことで、将来的な髪の健康維持につながります。つまり、美しい髪を育むには、日々の積み重ねがポイントなのです。
髪をボリュームアップできるヘアスタイル
髪のボリュームが気になる方にとって、ヘアスタイル選びは重要です。なぜなら、ヘアスタイルを上手に取り入れることで、印象を大きく変えられるためです。
ここでは、ボリュームアップに効果的なヘアスタイルを3つ紹介します。
レイヤーカット
髪に段差をつけるレイヤーカットは、トップに自然なボリュームを持たせながら、動きと軽やかさをプラスできます。特に髪がぺたんとしやすい方におすすめです。トップに高さを出すため、顔全体がリフトアップして見えます。
さらに、顔まわりに動きを加えることで、小顔効果も期待できるでしょう。レイヤーを入れることで髪の流れが美しく整い、スタイリングがしやすくなるため、朝のヘアセットも楽になります。トレンド感がありながら、若見え効果もあるため、幅広い年代の方におすすめです。
パーマヘア
ゆるくかけたウェーブやカールなどのパーマヘアもおすすめです。全体に立体感を持たせることで自然なふんわり感を演出し、華やかさをプラスしてくれます。特にショートヘアにパーマをあわせると、手入れが簡単なうえに、シルエットに丸みと動きが出るため、全体のバランスアップにもつながります。
ボブヘア
ボブヘアも髪のボリュームに悩んでいる方におすすめのスタイルです。なぜなら、ロングヘアは髪の重みによってトップがつぶれやすく、ボリュームが出にくくなるというデメリットがあるためです。
ボブヘアは、顎のラインでカットするため、首元がスッキリ見えて全体のバランスも整います。さらに、ストレートでも内巻きでもアレンジがしやすいため、スタイルに変化をつけやすい点もメリットです。ボブヘアは顔まわりに丸みが生まれるため、小顔に見せたい方にもぴったりです。
まとめ
髪のボリュームが減ってきたと感じたときは、目的や髪質に応じて対策することで、自分らしい美しさを引き出せます。ボリュームを意識することは、見た目の若々しさや清潔感にもつながる重要な要素です。髪型ひとつで印象は大きく変わります。
ぜひ本記事を参考にして自分のなりたい姿に近づくための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
