髪にツヤがない、なかなかまとまらない、枝毛や切れ毛が気になるなど、髪に関する悩みをなかなか解決できずお悩みの人も多いのではないでしょうか。今回は、髪が痛む原因と髪を保護する方法を紹介します。さらに、髪が傷んだときの具体的な症状も紹介しているため、あわせて参考にしてください。
髪が傷む原因
髪が傷む原因は、毛の表面を覆っているうろこ状の「キューティクル」が剥がれ、中の水分が失われてしまうためです。また、髪が傷むとキューティクルの形が崩れてしまうリスクがあります。キューティクルがダメージを受けると、髪が広がりやすくなったり、ツヤがなくなったり、まとまりにくくなったりと、さまざまな弊害が起こってしまうのです。髪が傷む原因は、生活習慣や髪の扱い方、ヘアカラーの有無によって異なります。まずは、髪が傷んでいる原因を把握しましょう。その後、それに合った対策法を行うことが重要です。ここでは、髪が傷む原因を5つ紹介します。
シャンプーに含まれる成分
シャンプーには、頭皮を乾燥させたり、髪をきしませたりする成分も含まれているため注意が必要です。
髪や頭皮にダメージを与える可能性がある主な成分は以下の通りです。
- ラウレス硫酸Na
- ラウリル硫酸Na
- シリコン
- タール系着色料
- パラベン
- 安息香酸
- フェノキシエタノール
- サリチル酸
シャンプーのパッケージ裏に成分表があるため、購入するときは、上記成分がないか確認しましょう。最近では「ノンシリコンシャンプー」や「パラベンフリー、防腐剤フリー」のシャンプーも増えてきました。このようなシャンプーを選ぶと、髪のダメージを抑えられる効果が期待できます。
シャンプーやブラッシングの摩擦
髪が傷む原因の一つに、シャンプーやブラッシング時に発生する摩擦が挙げられます。シャンプーの際、髪や頭皮をゴシゴシと力強く洗っていないでしょうか。髪の毛は繊細なため、ゴシゴシ洗うと摩擦が発生し、髪が傷む原因になります。髪を保護するキューティクルは水分を含むと開く性質があるため、開いた状態で摩擦が加わると、キューティクルがダメージを受けてしまうのです。
髪に摩擦が起きるのはシャンプーだけではありません。雑なブローや寝ている間にも髪に摩擦が起こるため注意が必要です。ただし、摩擦が起きるからといってブローせず、自然乾燥するのはやめましょう。濡れた髪の摩擦は、ドライヤーの熱よりダメージが大きいため注意が必要です。髪の摩擦を抑えたい場合は、摩擦を最小限に抑えるよう意識しましょう。
ドライヤーやアイロンの熱
ドライヤーやヘアアイロンの熱を受けると、ダメージにつながるため注意してください。髪を保護する役割を持つキューティクルは熱に弱い性質を持っています。特に、長時間ドライヤーをかけたときや、ドライヤーをあてる距離が近いと、キューティクルは熱ダメージを受けるため、遠くから乾かすのがポイントです。ヘアアイロンの設定温度を高音にするのもキューティクルには良くないため、低めの温度に設定するのがおすすめです。
カラーやパーマなどのダメージ
ヘアカラーやパーマの際に使われるカラー剤やブリーチ剤、パーマ剤にはキューティクルを剥がす薬剤が含まれているため、髪が傷む原因になります。ヘアカラーやパーマは、髪に含まれる「メラニン色素」を染め、分解することで髪色の変化を実現できます。このメラニン色素はキューティクルの内側にあるため、カラーやパーマは必然的にキューティクルを剥がさなくてはなりません。その結果、髪がうねる、パサつくなど、さまざまなトラブルが起こってしまうのです。
ダメージや生活習慣の乱れで起こる乾燥
キューティクルは、水分や熱だけでなく、乾燥によってもダメージを受けるため、髪の傷みを防ぐには乾燥対策にも気を配ることが大切です。髪が乾燥すると、キューティクルはどんどん開いていきます。そして、キューティクルが開いたまま放置すると、内側に含まれる水分がどんどん蒸発し、さらに乾燥を加速させてしまうのです。
髪が乾燥すると、髪がパサつき、切れ毛や枝毛が増える原因にもなります。髪が乾燥する原因は、摩擦や熱だけではなく、紫外線や生活習慣の乱れも原因に挙げられます。ダメージを悪化させないためには、肌だけではなく髪や頭皮の紫外線も予防し、規則正しい生活をしましょう。
髪が傷むとどうなる?
実際に髪が傷むとどのような症状が出てくるのでしょうか。髪が傷むとさまざまなトラブルも引き起こします。ここでは、代表的な症状を4つ紹介します。
パサつく
髪が傷むとキューティクルが常に開いたままになり、髪がパサつきます。これは、髪の内側にある水分や栄養が逃げてしまうためです。さらに、髪がパサつくと髪の毛同士が引っ掛かりやすくなり、ブラッシングによるダメージも増加してしまうため注意してください。
絡まる
髪の毛がパサつくことで絡まりやすくもなります。絡まる理由もキューティクルが開いて髪が乾燥するためです。特に毛先は絡まりやすく、場合によっては毛玉のように複雑に絡むことがあるため、十分に注意しましょう。
広がり・うねり
髪が傷むと、広がってなかなかまとまらなかったり、うねってしまったり、思うようなヘアスタイリングにならない可能性があります。広がりやうねりの原因は、髪の毛の内部に含まれている水分バランスの変化です。髪がダメージを受けると、髪の内部に含まれている水分量が減少します。水分量が少ないと髪は乾燥状態になり、思うようなスタイリングがしにくくなるのです。
枝毛・切れ毛
傷んだ髪をそのまま放置してしまうと、髪の内部にダメージが蓄積し、枝毛や切れ毛が起こりやすくなります。枝毛とは、毛先が木の枝のように枝分かれし、髪が途中で裂けてしまうことです。一方、切れ毛は髪の毛が途中でプツンと切れてしまう現象を指します。ダメージが悪化すると、ほんのわずかな力でもプツンと切れてしまいます。
ダメージから髪を保護する方法
ここでは、髪をダメージから守る方法を6つ紹介します。
頭皮や髪に優しいシャンプーを使う
髪のダメージが気になる人は、一度使っているシャンプーを見直してみてはいかがでしょうか。髪や頭皮に優しいシャンプーを使うことで、刺激を抑えられる効果が期待できます。頭皮や髪に優しいシャンプーは下記がおすすめです。
- アミノ酸系シャンプー
- ノンシリコンシャンプー
- 石けん系シャンプー
これらは頭皮や髪を優しくいたわりながら洗いあげてくれます。髪のダメージが気になる人はもちろん、敏感肌の人も安心して使えます。また、髪や頭皮を優しくいたわるようにシャンプーするのもポイントです。
髪の負担が少ないドライヤーのかけ方をする
髪を洗った後は放置せず、すぐに髪を乾かしましょう。ただし、正しい方法でかけないと反対にドライヤーの熱でダメージを受けてしまい、キューティクルが剥がれるおそれがあるため注意してください。キューティクルは髪内部の水分やタンパク質を外部から守ってくれます。
正しいドライヤーのかけ方の手順は以下の通りです。
①タオルドライをする
まずはタオルドライで髪の表面に付着している水分を取り除きます。このとき、タオルで髪の毛を挟み、優しくトントンとたたくようにしましょう。こうすることで、髪の摩擦を抑えられます。
②根元から乾かす
まずは根元から乾かしましょう。その理由は、根元が最も乾きにくいためです。最初に乾きやすい毛先にドライヤーを当ててしまうと、髪の乾かしすぎになります。これは、ダメージの原因につながってしまうため注意しましょう。
③冷風で仕上げる
最後に、冷風を使って髪の毛を乾かしましょう。仕上げに冷風を使うと、寝癖を抑えたり、熱ダメージを緩和したりしてくれて、髪型のキープ力アップが期待できます。
髪を洗った後は、自然乾燥は避け、正しい方法でドライヤーをかけましょう。毎日のケアでダメージを抑えるサポートをしてくれます。
ヘアオイルやヘアバターなどで保湿する
髪を外部刺激から守るには、ヘアオイルやヘアバターなどで髪の表面をコーティングすることも有効です。髪の表面をコーティングすると、髪内部の水分を閉じ込められるため乾燥を防止できます。
アイロンはあてすぎない
ヘアアイロンやコテを使用するときは、同じ箇所に長時間あてないようにしましょう。さらに、高音に設定するとダメージも大きくなるため、低温に設定するのがポイントです。低い温度で短時間に留めると髪が乾燥しにくく、キューティクルの剥がれを抑えられます。
ヘアスタリング剤でも保湿する
ヘアスタイリング剤をつけるのも、髪をダメージから守る有効な方法です。特に、保湿効果が高いクリームタイプやオイルタイプのヘアスタイリング剤を使えば、外出先でも髪を保護してくれます。
睡眠時にナイトキャップを使う
寝ている間のダメージ保護にはナイトキャップがおすすめです。ナイトキャップには髪を乾燥と摩擦の影響を受けにくくする効果が期待できます。
ナイトキャップの素材として使われている「シルク」は吸湿性と放湿性、保湿性に優れています。髪の乾燥を防ぎながら蒸れにくく快適な状態を保つ役割があるため、ヘアケアにピッタリです。
しっかり保護して美しい髪を手に入れよう
普段の生活でも髪は傷んでしまうから仕方ないと諦めてはいけません。なぜ髪が傷んでいるか原因をしっかり理解し、原因にあった対策法をとれば、美しく艶やかな髪へ整えてくれるサポートをしてくれます。ぜひ本記事を参考にして、美しい髪を手に入れましょう。