「シルク配合」と書かれたシャンプーやトリートメントを見かける機会が増えていますが、なぜシルクが髪に良いのか、その理由を正確に理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。
本記事では、シルクがヘアケア成分としてどのような特性を持ち、なぜ高級ヘアケア製品に多く採用されているのかを、美容の専門的な視点から解説していきます。ぜひ、参考にしてください。
そもそも「シルク」とは何?ヘアケア成分としての正体
シルクは約8,500年以上前から人類に利用されてきた天然素材です。絹糸は外科手術で傷を縫合する糸として古くから現在でも臨床で使用されており、それほど生体への安全性と親和性が確かな材料とされています。ここでは、そんなシルクの成分構造とヘアケア製品に使われる形態について解説します。
シルクの主成分
シルクは蚕が繭を作る際に吐き出す天然のタンパク質繊維で「フィブロイン」と「セリシン」という2種類のタンパク質から構成されています。フィブロインは繭の芯となる部分で全体の約70〜80%を占め、グリシン、アラニン、セリンといったアミノ酸が主成分です。セリシンはフィブロインを覆う水溶性タンパク質で、約20〜30%を占めています。
注目すべきは、これらのアミノ酸組成が人間の髪や肌を構成するタンパク質(ケラチン)と非常によく似ている点です。髪の構造は芯となるコルテックスをキューティクルが守る形になっており、フィブロインをセリシンが覆うシルクの構造と類似しています。この構造的な親和性が、シルクがヘアケア成分として優れた効果を発揮する背景となっています。
化粧品に使われるシルク成分の種類
化粧品に配合されるシルク成分には、加工方法によっていくつかの種類があります。「加水分解シルク」はシルク繊維を加水分解して水溶性にしたもので、分子量を調整することで髪への浸透性を高めた成分です。損傷した毛髪に水分を補給し、キューティクルをなめらかに整える効果が期待できるため、シャンプーやトリートメントに広く使用されています。
「フィブロイン」と「セリシン」は、シルクを構成する2つのタンパク質をそれぞれ単独で抽出したものです。フィブロインは吸水・保湿能力に優れ、セリシンは天然保湿因子(NMF)の主要成分であるセリンを豊富に含むため、保湿効果が特に期待される成分として活用されています。
なぜシルクは髪にいいのか?
シルクが髪に良いとされる理由について、主に以下の3つがあります。
- 髪と同じタンパク質だからなじみがいい
- 圧倒的な保湿力で水分を逃がさない
- 摩擦を減らし、指通り・ツヤを生む
それぞれ詳しく見ていきましょう。
髪と同じタンパク質だからなじみがいい
シルクが髪に良い最大の理由は、人間の毛髪を構成するタンパク質と非常に近い組成を持っていることです。特にセリシンを構成するアミノ酸のうち約36%を占めるセリンは人間の皮膚にも存在し、自然界で人間の皮膚組成と最も近い物質がセリシンだとも言われています。
これにより、シルク成分は髪に塗布した際に自然となじみやすく、異物感なく毛髪に吸着・浸透します。ダメージを受けた髪はキューティクルが開いてタンパク質が流出した状態ですが、シルク成分はこの隙間に入り込んで補修し、剥がれたキューティクルを接着して表面をなめらかに整えてくれます。
圧倒的な保湿力で水分を逃がさない
シルクの吸湿性は綿の約1.5倍に達すると言われています。多孔質構造により、適度な水分を保持しながら余分な湿気は放出する「呼吸する繊維」としての機能を発揮し、髪や頭皮の水分バランスを適切に保ちます。
加水分解シルクは塗布時に緻密な皮膜を形成する特徴があり、この皮膜がキューティクル表面をコーティングして髪の水分保持力を高めます。乾燥によるパサつきや広がりに悩む方にシルク配合製品が効果的なのは、この保湿力と保護膜形成能力によるものです。
摩擦を減らし、指通り・ツヤを生む
シルクは繊維の中でも特に摩擦係数が低く、肌や髪への刺激が非常に少ない素材です。シルクの枕カバーが髪の摩擦ダメージ軽減アイテムとして人気なのも、この低摩擦特性によるものです。
ヘアケア製品においても、シルク成分が髪表面をなめらかに整えることで毛髪同士やブラシとの摩擦を軽減します。これにより絡まりや切れ毛、枝毛を予防でき、指通りのなめらかな髪へと導きます。また、加水分解シルクにはキューティクルをなめらかにしてツヤを改善する作用があることも報告されています。
なぜ「高級ヘアケア」にシルクが使われるのか
シルク配合製品が高価格帯のヘアケア製品に多く採用される背景には、原料特性と使用感の両面があります。
原料コストが高い
シルクは蚕が繭を作る過程で生産される天然素材で、一つの繭から取れる糸は1000〜1500メートルに及びますが、太さは髪の毛の約10分の1という超極細繊維です。化粧品原料として使用するには、精練工程でセリシンを分離・回収したり、加水分解処理で水溶性にしたりと複雑な加工が必要になります。
天然由来のため大量生産には不向きで、品質の安定した原料確保にも手間とコストがかかります。シルク成分を十分量配合すると製品価格が上昇するため、価格帯の高いプレミアムラインでの採用が中心となっています。
即効性と”体感差”が出やすい成分である
シルクは髪表面に皮膜を形成してなめらかに整える作用があるため、洗い流した直後から指通りの違いやキューティクルの整った感触を体感しやすいのが特徴です。ドライヤー後にはツヤ感やまとまりの良さも実感しやすく、「使ってすぐ違いがわかる」即効性は高価格帯製品に求められる重要な要素です。
シルク配合ヘアケア製品はどんな人におすすめ?
シルク配合製品は万人向けではなく、髪質や悩みによって向き不向きがあります。ここでは、シルク配合製品が効果を発揮しやすい方と、逆に合わない可能性がある方について解説します。
こんな悩みがある人におすすめ
シルク配合製品は、以下のような悩みを持つ方に特に適しています。
- 髪のパサつき・広がりが気になる
- カラーやパーマによるダメージがある
- 指通りが悪い・髪がゴワつく
- ツヤがなく髪が疲れて見える
シルクの優れた保湿力と皮膜形成能力が乾燥した髪に潤いを与え、まとまりのある髪へ導きます。また、髪と同じタンパク質構造を持つシルク成分が傷んだキューティクルを補修するため、ダメージケアにも効果的です。髪質を根本から改善したい方には検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。
逆に向いていないケースは?
一方で、以下のような方にはシルク配合製品が合わない可能性があります。
- さっぱりした軽い使用感を好む
- 細毛・軟毛でボリュームダウンを避けたい
- 頭皮の皮脂分泌が多くベタつきやすい
- 強い洗浄力でしっかり洗いたい
シルクは保湿力が高くしっとりした仕上がりになりやすいため、軽やかさやふんわり感を重視する方には重く感じられることがあります。ヘアケアは自分の髪質や好みに合わせて選ぶことが大切であり、シルクも万能ではない点は理解しておきましょう。
シルク配合でも”効果が出ない”製品の共通点
「シルク配合」と表示されていても、すべての製品で同じ効果が得られるわけではありません。シルクの効果を十分に実感できない製品には、いくつかの共通点があります。
配合量が少ない
「シルク配合」と謳っていても、配合量が少なければ十分な効果は期待できません。化粧品の成分表示は原則として配合量の多い順に記載されるため、シルク成分が成分表示のどの位置にあるかで配合量を推測できます。最後の方に記載されている場合は配合量がごくわずかの可能性が高いです。
製品選びでは、成分表示の上位にシルク成分(加水分解シルクなど)が記載されているか確認することが、効果的な製品を見分ける目安となります。
洗浄成分・処方設計とのバランス
シルク成分が十分配合されていても、処方設計によっては効果が得られないケースがあります。特にシャンプーでは、洗浄力が強すぎる界面活性剤を使用していると、シルク成分の保湿・保護効果が洗い流されてしまいます。
シルクの効果を最大限引き出すには、アミノ酸系などマイルドな洗浄成分をベースにした製品を選ぶことがポイントです。単一成分だけでなく、製品全体の処方バランスを理解して選ぶことが満足度の高いヘアケア選びにつながります。
シルク配合ヘアケア製品なら「シルクザリッチ(SILK THE RICH)」

シルク配合ヘアケア製品なら「シルクザリッチ(SILK THE RICH)」がおすすめです。格闘家・実業家の朝倉未来さんが「泡立ち、匂い、パーフェクト」と絶賛して約3,000万円を出資し、取締役にも就任したことで話題となりました。また、実業家の堀江貴文さんも「日本が誇るシルクの技術をシャンプーという新しい分野で生かせる」と評価し、大規模な出資を行っています。
シルクザリッチの最大の特徴は、加水分解シルクをはじめとする3種類のシルク成分を贅沢に配合している点です。本記事で解説した通り、シルクは髪と同じタンパク質構造を持つためなじみが良く、優れた保湿力と摩擦低減効果を発揮します。シルクザリッチはこれらのシルク特性を最大限に活かすため、洗浄成分にアミノ酸系を採用。シルク成分の保湿・補修効果が洗い流されにくい処方設計になっています。
ラインナップは白(モイスト&リペア)、黒(スカルプ&リペア)、ピンク(ハイモイスト&リペア)の3種類があり、髪の悩みや好みの香りに合わせて選べます。シルクの力で髪質改善を目指したい方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
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シルクのヘアケアに関するよくある質問
シルク配合シャンプーを使い続けることのデメリットはありますか?
シルク成分は髪と同じタンパク質構造を持つ天然由来成分のため、基本的にデメリットはありません。ただし、保湿力が高くしっとりした仕上がりになりやすいため、細毛・軟毛の方はボリュームが出にくくなる場合があります。髪質に合わせて使用頻度を調整することをおすすめします。
シルクザリッチは他のシルクシャンプーとどう違いますか?
3種類のシルク成分を高配合している点と、アミノ酸系洗浄成分を採用している点が大きな違いです。洗浄力が強すぎるとシルクの保湿・補修効果が洗い流されてしまいますが、シルクザリッチはシルク本来の効果を最大限に活かせる処方設計になっています。
成分表のどこを見れば「シルク配合」か分かりますか?
「加水分解シルク」「シルク」「セリシン」「フィブロイン」などの表示名を探してください。成分表示は配合量の多い順に記載されるため、これらが前半〜中盤にあれば十分な量が配合されていると判断できます。最後の方に記載されている場合は微量配合の可能性が高いです。
まとめ
ツヤ、潤い、なめらかさ。シルクは髪が求めるすべてを叶えてくれる成分です。天然由来でありながら髪との相性が抜群に良く、使った瞬間から違いを実感できます。
特に優れているのは、見た目と手触りの両方を同時に改善できる点です。パサついた髪にツヤを与え、ゴワつく髪をなめらかに整える。高級ヘアケアに採用される理由も納得です。一度シルクの手触りを知ると、手放せなくなる方も少なくありません。
その魅力を最大限に引き出すのが、3種のシルクを贅沢に配合した「シルクザリッチ(SILK THE RICH)」です。シルク配合製品は数多くありますが、配合量と処方バランスにこだわった本格派。パサつきやダメージに悩む方は、ぜひ一度試してみてください。


